残された時間〜時を止めて〜
しこり
違和感を感じるようになってから
二週間が過ぎた
…なにこれ
胸を触ると
少し固い部分があった
…これって…
「お父さんっ!!」
「どうしたんだよ
急に大きな声だし…
月?なに泣いてるんだ?
どっか痛いのか?」
不安と恐怖で
私の目からは涙がこぼれていた
「お願いがっ…あるの…」
「どした?」
とても心配そうな目で
私を見つめるお父さん
「私を…病院へつれてって…」
「病院?」
「産婦人科に…」
「産婦人科ってまさかお前!!」
怒りの表情を見せるお父さん
「違うっ…私…癌かもしれないっ」
「っ!!」