再愛 ーサイアイー
中学校では、親友と呼べる友達はいなかった。
優也に必死な思いで告白しても、家のことについて話せなかった。
気付けば、優也を待っている毎日。
泣くことは出来ても、想いを話せなかった。
ーー……私は、頼り方を忘れてしまったんだ。
母と私を裏切った父も
仕事に忙しい母も
信じても約束を守らなかった優也も
いつだって笑いあった希望も
何度も支えて守ってくれた瑠衣も
みんな嫌いじゃなくて。
むしろ大好きなのに。
………どうやって頼ればいいのかわからない。