再愛 ーサイアイー
「……ふふふっ、寝顔も可愛いなぁ〜」
微かに聴こえた、その声で意識が覚醒する。
「瑠衣には、悪いけど、可愛いところも多いんだよね。」
どうやら、俺の寝顔を見て、可愛いと思っているらしい。
「……瑠衣、まだ起きないよね…?」
美幸は確かめるようにぽつりと呟いた。
何かしようとしてるのか?
その疑問が、まだ目覚めたばかりの脳に出てきたと同時に
ちゅっ
唇が柔らかい感触を感じた。
……これは、起きるタイミングを確実に失ったな。
「もう一回、良いよね……?」
美幸が近付いてくる気配がする。
……少し意地悪してやろう。