再愛 ーサイアイー
バイクを置いて、神社に向かう。
「瑠衣、願い事決まってる?」
「もちろん。」
「何にするの?」
「言ったら、叶わないだろうが。」
神社に徒歩で向かいながら、そんな他愛もない話をした。
「あ…此処かな?」
美幸が見つけた、細い階段。
「此処だろうな。」
そのまま階段を、手を繋いで登っていく。
案外、長い階段だった。
「二礼二拍手一礼って知ってる?」
「逆に美幸が知ってたことに驚き。」
馬鹿にしてくる美幸に、淡々と返す。
「じゃあ、拍手をする時に、右手だけずらすこと知ってた?」
「それは初耳だな。」