再愛 ーサイアイー
「2人だけの世界だね」 side美幸
3月後半となり、桜も満開。
修了式を終えた私達は、春休みを迎え、進級しようとしている。
ピーンポーン
ヤバイ、もう来ちゃった。
そんな今日、私は瑠衣とデートをする。
「はーい。あ、瑠衣くんね。ごめんね、美幸を待っててくれる?」
お母さんの話が玄関から聞こえてくる。
家のゴタゴタは、離婚を正式にすることで終わりを迎えた。
だから、瑠衣をこの前、家に招待して、お母さんに会ってもらった。
それ以来、お母さんは瑠衣を気に入ってしまったようだ。
「美幸--?」
「はーい、ちょっと待ってて!」
お母さんの呼び声に返事をしながら、髪を結ぶ。
ショートカットに切った髪も、もう余裕でポニーテール出来る。