再愛 ーサイアイー
「………ご、めん、な……もぉ…お前と、一緒に……いられねぇ……」
俺の寿命は、自分が1番見えている。
あと数分が限度だろう。
「喋らないで。救急車、来るからっ」
美幸の必死な声が、聞こえるけど、
言っていることには従えない。
だって、伝えたいことがあるから。
「お前と、の……ゲホッ……」
口から血が溢れた。
内臓をやられたか。
「…未来……見たか……た」
ごめんな。
本当にごめん。
「愛して……くれ、て…………ありが…とう……」
笑って。
俺は、お前を泣かしたくないから。