再愛 ーサイアイー



「………ご、めん、な……もぉ…お前と、一緒に……いられねぇ……」



俺の寿命は、自分が1番見えている。




あと数分が限度だろう。





「喋らないで。救急車、来るからっ」




美幸の必死な声が、聞こえるけど、



言っていることには従えない。





だって、伝えたいことがあるから。






「お前と、の……ゲホッ……」



口から血が溢れた。



内臓をやられたか。




「…未来……見たか……た」




ごめんな。



本当にごめん。




「愛して……くれ、て…………ありが…とう……」




笑って。



俺は、お前を泣かしたくないから。





< 267 / 404 >

この作品をシェア

pagetop