再愛 ーサイアイー



「…--1つ、皆さんにお知らせしなければならないことがあります。」




始業式の最後。



校長先生は重そうに口を開いた。




「この春休みの間に、3年生になるはずの 城崎瑠衣くんが亡くなりました。」




予想はしていた。




瑠衣の死は、皆に告げられるだろう。




先週、瑠衣のお葬式が行われた。





そこで、瑠衣の死以来、初めて瑠衣の家族を見た。




目の前に、顔を出す勇気が無かった。




お葬式には参加したけど、現実を受け止めきれなかった私が、まだ心の中にいる。




結局、事故以来、瑠衣の家族とは会えていない。




< 277 / 404 >

この作品をシェア

pagetop