再愛 ーサイアイー
「しかも、一緒に乗っていた彼女を庇って死んだんだと。」
「うわー。彼女のせいじゃん。」
「美幸、行こうっ」
希望にもその会話が聞こえたようで、その場を離れようとする。
けれど、私は、動かなかった。
「彼女最悪。てか何それ。なんの漫画の展開だよ。」
「あれじゃね。人気だったから罰当たりみたいな?」
「うわー。逆の発想?影薄い奴より、人気者が死ぬのかよ。」
別に、私のことなら、いくらだって貶して(けなして)くれて良かったんだ。
最悪と言われようと、最低と言われようと……だって本当のことだから。
私のせいで、瑠衣は死んだのだから。