再愛 ーサイアイー
「どうして、彼だったんだろう、って何度も考えた。
自分をずっと恨んでる。
辛さよりも、心は空虚感しか無いの。」
後輩相手に、私は何を語っているのだろう。
こんなの、ただの迷惑行為だ。
「ごめんね。変なこと語っちゃって。もう、大丈夫だよ。」
私は後輩くんの1人の頬を触った。
「叩いちゃってごめんなさい。ちゃんと冷やして、湿布貼ってもらってね。」
その後輩くんは、顔をほんのり赤くした。
「いっいえ。自分に非がありましたから。俺こそ、本当にすみませんでした。」
良い子達だな…
瑠衣、あなたを後輩に会わせられなくて、ごめんなさい。
こんなにも、素直で優しい人に出会わせられなくて、ごめんなさい。
「瑠衣……ごめんなさい…」