再愛 ーサイアイー
「知ってたよ……と言っても、確信したのは今日だけど。」
美幸と私が、練習試合に来た時。
優也くんは愛おしそうな目で、美幸を見ていた。
今までも、呼び捨てにしていたし、何と無く気付いていた。
「もうね、最初からわかっていたのかも。優也くんが私を好きじゃないこと。」
だって、告白の日以来……
「付き合い始めてから、一度だって『好き』と言われたことが無い。」
「そう……ですか。」
きっとこの子も、美幸が好きなんだろうな
「もうね、こんな関係やめようと思う。」
私は、そう言って、席を立った。