再愛 ーサイアイー
「はい。俺、またあいつを傷付けたみたいなんすよ。」
『俺は死なない。』
そんなこと言うつもりなんて、無かった。
瑠衣の愛を否定するつもりなんて、無かったんだ。
それなのに、瑠衣のことばかりを想う美幸に、嫉妬した。
「ずっと後悔してんです。あいつが1番辛い時に、そばにいられなかったこと。」
親のことを、俺は知らなかった。
美幸は一度だって、家のことについて、話したことは無かった。
それでも、気付くべきだった。
あいつが孤独だったことに。
「ほんと、痛ぇっす。……心が、痛すぎる。」