再愛 ーサイアイー
彼にも、校長先生の計らいで卒業証書がある。
広げて彼に見せる。
優也もサッカー部の今年一年の賞状を取り出した。
「お前がキャプテンだから、これ貰ってくれよ。ユニホームもな。」
その後、私たちはお墓に手をあわせた。
「瑠衣になんて言ったの?」
「『美幸は俺が幸せにします』ってな。美幸は?」
恥ずかしいことをサラッと言う優也。
瑠衣も恥ずかしい素振りを見せずに言ってたな。
「私は、瑠衣に色々報告したの。
優也のことも、これからの大学のことも。」
「そっか。」
私たちは、瑠衣の墓を後にしようとした。