再愛 ーサイアイー
すると、俺の声に反応したように、美幸は俺の墓を振り返った。
聞こえたのか?
嬉しさと同時に愛おしさが込み上げてくる。
人の心は覗けないけど、美幸はもう俺を愛してはいないことはわかる。
『今、幸せか?』
美幸は優也を見た。
お前はもう、優也を愛しているんだよな。
--今、私は幸せだよ。
迷いのない答えが、嬉しいのに、やっぱり切なく感じる。
ごめんな。
俺が幸せにしたかった。
俺がお前を「幸せだよ」って笑わせてあげたかった。
誓った未来を守れなくてごめん。
『美幸。どうか幸せに。』