再愛 ーサイアイー
ブーっブーっブーっ
私が教室に戻ろうと、扉に向かった時
かすかに携帯のバイブ音が聴こえた。
「誰かいるのかな?」
いつまでも鳴り止まない音に疑問を持った。
よくよく周りを見れば、給水タンクの所に影が出来ている。
誰かいるようだ。
授業始まったから、声をかけた方がいいよね?
私は、そっと給水タンクに近付いた。
そこに居たのは顔を俯かせて寝ている男だった。
顔を見ようと、少し顔を近付ける。
「………--ん……」
どうやら、起こしてしまったみたいだ。