再愛 ーサイアイー
「6時間目始まってるぞ?」
そんなことは、わかっている。
「行かなくていいのか?」
わかっているのに、体が動かない。
「……一条だって、サボってていいの?」
やっと出てきたのは、そんなくだらない質問。
「ああ、まあ大丈夫。サボりたい気分だし。」
サボりたい気分って……
気分で決めちゃダメでしょ。
ドキドキする中、少しだけ気が緩む。
「気分で決めたらダメだって。それなら誰だってサボりたいでしょ。」
私は苦笑気味で話した。
「だな。」
優也は、少しだけ笑った。