再愛 ーサイアイー
そんな表情に、鼓動が高まったのが自分でもわかる。
「そういうお前は、授業大丈夫な訳?」
「全然余裕ーーー、と言いたいけど、遅刻してでも行かなきゃ。」
次は、確か数学。
苦手だから、授業できちんとわかるようになりたい。
「今から行くのかよ?頑張れよ〜。」
そう言って、また寝ようとする優也。
「って、一条もサボんないで行くよ?」
流されそうになって、気付く。
「えー、めんどくさい。」
『めんどくさい』って、子どもか。
「1組は次物理でしょ?あの先生厳しいから、サボると居残りさせられるよ。」
そう言うと、優也は閉じていた目を開いた。
「………分かったよ。」
物理の先生を思い出したのだろう。