恋愛時計〜君と過ごす時を〜
しばらくして、更衣室の扉が開いた。
私はそちらに目をやる。
「…!!!」
一瞬、自分の目を疑った。
「何で…ここに…」
だって、そこにいるのは…。
「おせーぞ、悠真!」
男子の内田先輩が、彼に声をかける。
そう、更衣室から出てきたのは紛れもなく、悠真君だった。
「悪い、悪い。ちょっと先生に呼ばれててさ」
笑いながら、内田先輩に答える悠真君。
すると、こちらに気づき、眉を潜めた。
「お前、まさか…澤口美里か?」
「う、うん」
ありえない、というような顔で私を見つめる悠真君。
そんなに驚かなくても…。
「何? お前ら知り合い?」
会話の一部始終を聞いていた西原先輩が悠真君に質問をする。