恋愛時計〜君と過ごす時を〜
「ふたり共、これから部活始まるんだし、落ち着いて」
するとそこへ、未来先輩も加わった。
「航輝君の言うとおり!美里ちゃんは人に指差しちゃダメでしょ! 清水君も女の子にそんな口の聞き方しちゃダメ!」
「う…」
「……」
勢いのある未来先輩の言葉に黙ってしまう私と清水。
「ほら、美里ちゃん。 練習始まるから、サポートよろしくね」
「はい…」
「体操始め!」
キャプテンの掛け声でアップの体操が始まった。
「…あれ……?」
清水が手慣れた様子で竹刀を振る。
それだけじゃない。
摺り足だって…。
初めて知った。
清水は剣道経験者だったんだ…。
休憩時間になって、私は皆にドリンクを配った。
すると。
「手伝うよ、美里」
声を掛けたのは、同級生の林 朱里だった。