恋愛時計〜君と過ごす時を〜
「ありがとう、朱里。じゃあ、これお願い」
そう言って、朱里にドリンクの入ったボトルを渡す。
「先輩達に渡せばいいんだよね?」
「うん」
朱里は了解、と言ってボトルを人数分抱えて未来先輩達のもとへ駆けていった。
そのあと、私は壁にひとり寄り掛かっている、佐伯君のもとへ行った。
「はい、佐伯君」
佐伯君のボトルを差し出すと、「どぅも…」とボソッと言いながらボトルを受け取った。
やっぱり…性格変わったな。
目の前にいる佐伯君を見て思う。
「はぁ…」
「なんだよ」
「いや…性格変わったかなって」
私がそう言うと少し眉を潜めた。
何やら不機嫌らしい。
「お前こそ、何で剣道部なんかに入ったんだよ」
「なんかとは何よ。 自分だって縁のない剣道部に入ったクセに」