恋愛時計〜君と過ごす時を〜





「……で、ありまして……」



マイクで話す校長先生の声が体育館中に響く。



今は入学式の最中。



校長先生の話を長々と聞かされている。



話、長いなぁ…。



あ……なんか眠くなってきたかも…。



重いまぶたを無理やり上げて、気分転換にでも、と辺りを見回す。



すると、清水君と目が合ってしまった。



清水君も私に気付き、ニヤリと口角を上げる。



また、面倒なことに…。



すぐさま気付かないフリをした。



……“好きな奴いるんだろ?”



この言葉が頭を何度もよぎる。



………あーーもうっ!!



何で思い出させるの!?



せっかく新しい恋をしようとしてたのに!!



…ていうか、私も清水君の言葉を気にしすぎだっての!!




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