Birth Day〜さよなら、悲しいあの日〜
「美雨?」
声からして咲の声だ
「はいっていい?」
カーテンに手をかけて優しい声でわたしに問う
「うん……」
咲はカーテンをあけわたしの横に座る
「美雨怖かったでしょ?
あいつらに何されたん?」
「………」
「ごめん、あたしバカだ、そんなこと言えるわけないよな……
って指輪なんでつけてないん?
……もしかして」
指輪がついてないことに気づいた咲はわたしを自分の方へ向けた
「やっぱり、ネックレスもつけてないやん、あいつらにやられたんか?」
「うん、トイレの窓の外に……」
「うわぁーあそこの外確か川やったよな
あいつ本気でうざいわ‼︎
よく耐えたな美雨」
そう言ってわたしを強く抱き寄せた
咲の匂いと体温で水で冷めた体が暖まっていく
「咲、ありがと……」
いっきに涙が溢れ出た