Birth Day〜さよなら、悲しいあの日〜
「いいの、わたしこれでいいと思ってる」
「ほんとに?」
「……ほんとに?」
「………うん…」
戻れないんだ
わたしと居たらいけない
どうか他の人と幸せに長生きしてほしい……
心からそう願ってるんだ
「そっか…………ごめんこんな話して」
少しの間シーンとなった空気
「よし!せっかく無事3人とも卒業できたわけだしこれから3人で遊び行こー!」
咲の提案で近くのファミレスに寄った
咲は窓を背にしてすわってわたしとはるちゃんは咲の向かいっ側に座った
そこで学校の思い出話とかで盛り上がった
「でさーあたしは田中が1番いーやつだったなーって思うんだよねー…………
咲の声が途中でまったく耳に入らなくなった
窓の外に君が居たから
金髪になっていたけどあれは間違いなく龍哉だ
龍哉は悲しい表情を浮かべてとぼとぼ歩いてた
……なんだよねー………美雨聞いてる?
窓の外見てばっかじゃんなんかあった?」
「ううん、なんでもない」
そう、なんでもない
わたしと龍哉にもうなんの繋がりもないんだ
赤の他人ってわけだ
「そっか、ならいいか!」
また話が盛り上がる