Birth Day〜さよなら、悲しいあの日〜



お葬式が終わりみんなでお昼を食べていた時



さっきまで泣いていた山本さんのお母さんがキッとこちらを睨んできたかと思うと



席を立ちわたしの方へと歩いて来た



わたしの目の前で足を止めると



「あなた...なんでさっきから無表情なのよ!!

義理であろうと母親だったのよ!?

悲しいとかそんな表情できなの!?」



そう叫んだ



わたしは驚き目線をテーブルの上に戻した



「ねぇ!!!

なんとか言いなさいよ!?」



わたしはグッと胸ぐらを捕まれて勢いよく席を立っていた



「そう、何も言わないのね

なら...あなたが娘の家に火を着けたっていうの!?

あなたがわたしの大事な娘を殺したの!?

あなたが...わたしから...娘を...奪ったの?」



おばさんは目に涙を浮かべてたけど



唇をかみ涙が流れないように耐えていた



そのあと静かにでもわたしの心にズシッと重りを置いたように



「なら...あなたは...悪魔ね...」



と言われた



少しの間静寂に包まれたこの部屋で一番最初に声を上げたのは



山本さんのお父さんらしき人だった



「母さんその辺にてあげなさい...雨音だってそんな事望んでない筈だよ」



おばさんは静かにわたしの胸ぐらから手を放すと堪えていた涙を一気に出すように



泣いていた



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