黒龍Ⅱ
「…それからもうひとつ。
これ見てください」
そう言って、
パソコンの画面の一部を
指さす竜聖。
「…ここに書いてある通り、
黒龍総長の姿を
見られてしまいました。
…顔を見られていないことが
唯一の救いですが
多分…いや、確実に
麗さんの正体を
掴みに来ると思います」
「…どうやって掴みに来るの?」
ふと、
疑問に思ったことを
口に出したあたし。
「…これも推測ですが、
獣牙を助けに来たのが
黒龍総長です。
…つまり、
獣牙と親密な関係である人物。
もしくは、
何らかの関係を持っている人…」
「…桔梗ヶ丘高校か…」
竜聖の言葉を遮ったのはあたし。