黒龍Ⅱ
そんなことを考えていたら
「着きましたよ」
バイクはいつの間にか
止まっていて、
大人びた笑顔で
竜聖があたしのヘルメットを
優しく取る。
「…あ、ごめん」
思わず謝ってしまったあたし。
「はは、気にしないでよ。
それより今日は
授業出ないで一緒にいよう」
バイクを降りたと同時に
タメ口になった竜聖に
まだ少し違和感を感じながらも
「そうだね。
じゃ、さっそく屋上行きますか」
あたしはいつも通り、話をする。