黒龍Ⅱ
左手なんて使えなくても
片付けられる。
…ただ、
人数によっては
それが厳しくなる。
そんなあたしの言葉に、
「…そうですね…。
悠さんたちを呼んだら、
それこそ鬼神組の
思惑通りですし」
竜聖も頭を抱える。
「ここは獣牙の下っ端たちが
いっぱい居るから。
…何とかなってくれれば
いいんだけど…」
「…そうですね…。
でも、
とりあえず麗さんは
男装しないで下さいね。
それから、
なるべく喧嘩も。
鬼神組の狙いは麗さんです。
絶対にバレないように
しなきゃいけません」
急に真剣な眼差しになった竜聖。