黒龍Ⅱ






竜聖のその姿に
あたしもつられて強張る。




「うん、男装はしない。

 

 …でも、
 喧嘩のことは約束出来ない。

 
 関係ない人たちが
 怪我することになるなら
 あたしの正体がバレる方が良い。



 それだけは分かって欲しい」






竜聖から目線を逸らさずに
あたしの想いを告げると、




「…分かりました。

 麗さんのお願いです。
 断れるわけないですよ」



眉をハの字にして
困ったように笑ってくれた。





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