黒龍Ⅱ
「…遥…」
助けに行きたくても、
思うように足が動いてくれない。
…もう、駄目だ…。
挙句の果てに、
俺の意識も
どんどん遠のいていく。
竜聖が
後ろからバッドで殴られた時、
きっとあの時から
勝敗はついてたんだ。
気づいたら
麗の姿が見当たらなくて。
探しに行きたくても、
鬼神組の下っ端が
そうさせてくれない。
倒しても、倒しても
次々と俺に殴りかかってくる男。
俺の体力は
奪われる一方だった。