黒龍Ⅱ
お風呂から出ても、
やっぱり目の赤みは消えてなくて。
「…なんて誤魔化そう…」
あたしは
言い訳を考える。
そして、
リビングへ向かうと
「遅かったわね、
竜聖も待ちくたびれてるわよ」
テーブルには
既に料理が並べられていて
「おかえりなさい、麗さん」
竜聖があたしを見て微笑む。
…
「…ごめん、ごめん。
お腹空いちゃった、
早く食べよう!」
その笑顔は直視できなくて…
あたしは料理へと目を向けた。