黒龍Ⅱ





ベンチに座ると同時に
そこで掴んでいた手を離した駿。






…だけどあたしは
ベンチには座らず、



歩き始めた。
























「……お父さん」



目の前にはブランコ。






…そう、
ここは小さい頃
お父さんとよく遊んだ公園。




……


「…お父さんと
 お母さんが出会った場所…」






小さく呟いたあたしに



「…お父さん?」




!?





声のする方を見ると、
悲しそうにあたしを見つめる駿。



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