黒龍Ⅱ
倉庫を出た今も
俺たちは
前へと足を進めている。
すると、
「…ねえ、どこ行くの?」
と、不安気に聞いてきた麗。
どこに向かうか
言ってしまったら、
麗が歩くのを
やめてしまうような気がして
俺は無視する。
そんな俺を見て、
またかとでも
言いたげな顔をする麗は
…静かに俺の横に来た。
「…っ///」
そんな小さなことに
思わず赤くなる俺。
幸い、麗は気づいてないようで。
…良かった。
心のなかで小さく呟く。