黒龍Ⅱ





そこで初めて自分の眉が
八の字になっていることに気づく。




それと同時に

涙を流す自分よりも
俺を心配してくれる麗が
どうしようもなく愛しくて。



自然と麗へと手を伸ばす。








「…やっぱ

 あの時の言葉は忘れて。



 今すぐ、
 俺に話して欲しい。

 















 …俺じゃ
 お前の力になれないのか?」






無意識に俺から出た言葉。


だけど、
嘘なんてこれっぽっちも入ってない。




< 45 / 321 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop