復讐を考える者と呪われた者と。
「よかったですね!先日の件については何の噂も広まってなくて。ま、代わりは幾つか広まりそうですけど。」
「ん~?代わりって何だよー?」
「メレディス・フォード。彼との件ですよ。ふふ。どんな噂になるでしょうねー」
「げー......何だよ。それ。何であいつと噂になるんだよ?意味わかんね」
「おいっっ!!そこ!!
無駄口叩いてんなよ!!
一年生、入りたてホヤホヤのヒヨコちゃんだからって甘い顔はしねーぞ!!説明聞いておかねーと怪我するぞ!シャンとしやがれ」
ヒ、ヒヨコちゃんって・・・
何だそれ。
突然怒鳴られ、前を見ると壇上の上の人物がこっちを睨んでいた。
彼は、この学園の生徒会長だ。会長の癖に口が悪い。
今現在、入学したてのホヤホヤのヒヨコちゃん(生徒会長曰く)一年生全クラスは第一体育館へと集まっていた。
そこで、これから始まるオリエンテーリングについての説明と、生徒会長の挨拶を受けていた。
「ぃよし!!
ではまず貴様らには宝探しをしてもらう!1クラスにつき、6つの鍵を配る。指定の宝を探し、1クラス6つの宝を集めろ。鍵の合う宝を探し出せ!」
周りで、簡単過ぎだという声が上がる。
「ふん。話は最後まで聞けよ。ヒヨコちゃん達。
宝は三年生が持っている。
そして、この宝探しには、妨害が加わる。全二年生が妨害役だ。これには賞品が関わっているので、二年生は本気で鍵を奪いにくるからな!!妨害は何でもありなので、各々が気を付けるように。
あー、まぁ、なるべく怪我人は少なめにな。去年も80人は重軽傷者が出てっからなー、今年こそ病院送りは避けてくれよなー」
「なぁ、負傷者出るくらい危ないなら何でやめねーんだ?このオリエンテーリング......」
「さあ?」
全くもって理解出来ない。
保護者から苦情は出ないのだろうか?疑問だ。
そう考えているうちにクラスに6つの鍵が配られている。
「鍵を持つ奴は勝手に適当にクラスで決めろー。鍵を持った奴を守れよー
あ、同学年の妨害もありだからな!鍵を奪うなり宝を奪うなり勝手にしろー。ちなみに学年は上履きとリボンとタイの色で確認しろー?
ま、自分のクラスメイト以外は敵だと思えば楽だぞー」
言って壇上を降りようとしたのをそばに居た女生徒に止められて、壇上に戻った。
「あと、貴様らのボルテージを上げるため、宝を一番多く!そして早く集めたクラスには賞品が出る。では、健闘を祈る。開始の合図は5分後だ。作戦会議でもしろ!以上!!」
言って今度こそ壇上を降りた。
すると、我先にとクラスごとに輪になっていく。
どうやら全てのクラスが作戦会議をするようだ。