サヨナラのしずく
そう、あいつらと言われるのはあたしを襲おうとしたクラスの男子たちだ。



3人とも床に膝まついている。





「雫、どうなんだ?」


「ま、間違えない」




答えたあたしの声は震えていた。



あれ以来学校へいかずに夏休みに入ったから、会うのはあれ以来。



あの時の全身に感じた嫌悪感が甦ってくる。



あたしはぎゅっと俊平のTシャツを握った。



それに気づいた俊平が、あたしの肩に回していない方の手であたしの拳を包み込む。





「ちょっと待ってろ。すぐ戻ってくるから」




優しくそう言った俊平はあたしから離れ、男たちの前に立ち思いっきり蹴りあげた。





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