サヨナラのしずく
「お前ら、命欲しけりゃこの街から消えろ。もう2度と俺と雫の前に現れるんじゃねぇ」




俊平は3人に向かってそう言うと、3人とも首を降って頷いている。




あたしはそれをただ黙って見ていた。



この街から消えろってことは学校もやめなきゃいけないし可哀想だとは思う。



それでもあたしは口を挟まなかった。



未遂で終わっているのに、ここまで仕返しするなんて酷いと思う人もいるかもしれない。



でもあたしはあの時、本気で襲われると思ったし、すごく怖かった。



襲われるくらいならもっと早くに死んでおけばよかったとさえ思った。



それにもう2度とあたしの前に現れてほしくないって言うのが本音だ。





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