サヨナラのしずく
「俊平って今いくつ?」


「お前、俺の年知らねぇのかよ?」


「知らないよ。だって聞いたことないし」


「二十歳になる年だ」




二十歳?



って言うか、二十歳になる年ってことは今はまだ19ってことだよね。



老けて見えるとかじゃないけど、もっと年上かと思っていた。





「意外に若かったんだね」


「意外ってなんだよ」


「だって意外なんだもん」




笑うあたしに、俊平はちょっと乱暴にあたしの頭を撫で髪をくしゃくしゃにした。




「……大丈夫か?」


「え?」




いきなり俊平に聞かれた。




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