サヨナラのしずく
しばらくして皆食べ終わり、お店を出た。



皆の分のお金を支払ったのは俊平で、連合の人たちが次々に俊平にお礼を言い頭を下げる。



その中、俊平は堂々とあたしの肩を抱き繁華街の中を歩く。



後ろからは連合の人たちに「またな」と言ってカズキさんがついてくる。




「シュン!」





後ろから聞こえてきた俊平を呼ぶ声はカズキさんじゃない。



ちょっと高いこの声は女の声だ。



あたしと俊平が振り向くと、すでに振り返っていたカズキさんと女の人が話していた。




「やっぱりシュンじゃない!ちょっと、カズキどいてよ」




そう言って、女の人はあたしたちの前までやってきた。





< 120 / 358 >

この作品をシェア

pagetop