サヨナラのしずく
「何でもいいから素直になればいい。シュンさんならあんたのこと受け止めてくれんだろ」


「うん」


「それと、あんまシュンさんに心配かけんなよ」


「うん、わかった」


「じゃ、俺行くわ。ドア閉めろ」





あたしはもう一度お礼を言って、エレベーターのボタンをおして4階へと行った。



4階についてもマンションらしい要素は全くない。



あたしは廊下を歩き、黒い扉を見つけた。



扉らしきものはこれだけっぽいし、多分ここが玄関の扉なんだと思う。



インターホンなんてものはなく、あたしは一度深呼吸をしてからノックしてみた。



だけど、反応がなくてもう一度ノックしてみた。



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