サヨナラのしずく
あたしにはカズキさんのような友達は一生出来そうにない。




「そうだろ？シュンにちゃんと俺に感謝するように言っといてくれる？」



冗談っぽくそう言ったカズキさんにつられてあたしも笑った。




「おい、カズキ。お前なに人の女にコナかけてんだ」


「は？誰がお前のに手ぇつけるような自殺行為するかよ」





タケさんたちと話していたはずの俊平がいきなり怒り出して、カズキさんと言い合いが始まった。



でもふたりとも笑っていて楽しそうで、聞いているだけで面白かった。




「雫、なに笑ってんだよ？」


「え？別に」




カズキさんと言い合いしていたはずなのに、今度はあたしに矛先を向けられた。





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