サヨナラのしずく
すぐに戻ってきた俊平と一緒にクラブを出た。




「ちょっと上で休んでいくか?なんなら泊まって帰ってもいいし」


「いい、帰る」




泊まることになるかもしれないと思ってちょっと楽しみにしていたけど、今は帰りたい。



今は俊平と一緒にいたくない。




「泊まるのが嫌なら泊まらねぇでいいけど、ちょっと寄ってけ。話したいことあんだろ?」





逃げられないと思った。


自分でもトイレでのことが気になっていて、それで普通にできていないのはわかっている。



きっと今のあたしは笑顔が消えて、元気がなくなってるんだと思う。



俊平はそんなあたしの変化に気づいているんだ。




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