サヨナラのしずく

もうひとりになりなくない

少しずつ太陽が沈む時間が早くなってきた。



もうすぐ夏も終わる。




あたしは相変わらず、夕方に俊平から電話をもらって繁華街へと出掛ける毎日を送っていた。



でも毎日会っているのに俊平はあたしを抱こうとはしなかった。



その理由があたしにはわからなかった。



それだけじゃなく、キスもあのＯＢの集まりがあった日以来してこない。



他でしているんだろうかと一瞬疑ったりもするけど、その疑いはすぐに消える。



きっと俊平はあたしを大切にしてくれているんだと思う。



だけど理由はそれだけじゃないって思うんだ。