サヨナラのしずく
シャワーを終え出てきた俊平は、上半身裸のまま出てきた。



そして冷蔵庫から水を取りだし、勢いよく飲む。



あたしはその姿にずっと目をやっていた。





「お前も飲むか?」


「うん」





そう言うと、俊平はあたしにも新しいお水を持ってきてくれた。



緊張しているのか喉が乾いていたみたいで、あたしもそれを勢いよく体に流し込んだ。



静まり返ったこの空気を俊平が電源を入れたテレビの音で下記消された。



普段テレビをみないあたしも、なんとなくテレビに視線を向ける。




すると、偶然にもあの人が映っていた。



あたしを産んだ人が映っていた…。




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