サヨナラのしずく
行為が終わると、俊平は腕枕をし優しく抱き締めてくれていた。




「初めてなのに無理させたな」


「無理なんかしてない」




そう言って俊平にこれでもかってくらい擦りよった。



俊平はそれに応えるように腕に力を入れる。





「体辛くねぇか?」


「こうしてたら大丈夫」


「お前どこで覚えたんだよ?」




あたしの頭を撫でながら俊平が優しい声で聞いてくる。



それが気持ちよくて眠ってしまいそうになりながらあたしも口を開く。




「なにが?」


「そんな可愛い甘え方」




俊平はそう言って、あたしのおでこにチュッと音を立てる。



あたしが甘えているから甘いのか、あたしには俊平の優しさがすごく甘く感じた。





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