サヨナラのしずく
タクミさんはいつもあたしの考えていることがわかるらしい。




あたしが言葉にしなくてもわかってくれる。




「だから来いよ。他にも女来るから気が合うやつとかいるかもしれねぇし」




あまり乗り気にはなれないけど、タクミさんに言われて一緒に行くことにした。


そして大晦日の日、椿連合のたまり場だという場所に連れてこられた。



倉庫みたいなところをイメージしていたけど、3階建ての小さなビルだった。



タクミさんと中へ入っていくと視線を感じて、あたしはひたすら下を向いて歩いた。



そして2階へ行き、タクミさんと一緒にソファーへと腰をおろす。



そこでやっと周りに目を向けた。





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