サヨナラのしずく
何が面白いのかあたしにはわからないけど、この人は怒ったり笑ったりとよく感情がかわる人だ。



俊平が笑っていると、店員さんがお肉を持ってやって来た。




「お待たせしました。塩タン2人前です。…あれ?高野さん?」




名前を呼ばれ店員さんを見ると見たことのある人だった。





「俺、オザワだよ。同じクラスの」




そう言われて思い出した。



話したこともないし、それに彼は制服じゃないからすぐにわからなかった。




「ああ、こんばんは」


「こんばんは」




オザワ君は俊平をチラッと見て、頭を下げて戻っていった。




< 27 / 358 >

この作品をシェア

pagetop