サヨナラのしずく
俊平がどこか悪いんじゃないかと言う思いがさらに大きく膨らんだ。



あたしはトイレで座り込んだまま俊平を抱き締めた。



不安な気持ちを少しでも無くしたくて。




「おい、汚ねぇから離れろ」


「嫌!汚くてもいい」


「わかったから顔洗わせろ」




あたしは俊平を離し、顔を洗いにいく俊平の後ろを付いていった。




「病院行ったほうがいいんじゃない?今から行こうよ」




顔を洗っている俊平の背中に問いかけた。




「正月にやってる病院あんのか?」


「わかんない」



「ただの食い過ぎか風邪だから心配すんな。それより今日出かけるから支度しろ」




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