サヨナラのしずく
「カズキ、うるせぇ。黙れ」


「はいはい。それより飯行こうぜ?」




あたしたちは3人で繁華街を歩き居酒屋へとやってきた。



あたしはその間、ずっと俊平の彼女のことを考えていた。



どんな彼女なんだろうかとか。



いつ会っているんだろうかとか。



彼女にもあたしに向ける優しいところとか頭を撫でたりするのかな、とかばかり考えていた。





居酒屋に入るなり、俊平とカズキさんはビールを頼んだ。




「お前、なに飲む?」




隣に座る俊平が優しくあたしに聞いてきてくれる。




「ウーロン茶」


「えー、雫ちゃん飲まないの?」




目の前に座るカズキさんもあたしに向けて言ってきた。





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