サヨナラのしずく
「お前、酒飲めるのか?」


「わかんない」




今まで飲んだことない。



「じゃ、やめとけ」


「飲んでみたい」





いつもビールを美味しそうに飲む俊平を見るたび飲んでみたいと思っていた。




「じゃ、チューハイとかにするか?甘いやつ」


「ビールにする」


「大丈夫かよ?」


「わかんない」


「まあ、飲めねぇときは俺が飲むわ」




俊平はそう言ってあたしの分のビールも頼んでくれた。



3人で小さく乾杯をして飲みはじめた。



初めてのビールは苦いと言うか、美味しいとは言えない感じだった。



でも不味いとも思わずあたしは1杯目を飲み干した。




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