溺愛王子とヒミツな同居



「口元にごはん粒ついてた」



かぁっと体中が熱くなって、何も言えない。



栞の言ってたこと、本当なのかな。



女の子嫌いな人が、こんなことするなんて思えないよ。



あの噂は本当のことなの?



「どうした?」



綺麗に食べ終えて、スプーンを置くと真っ直ぐに見つめる。



「あの……大翔君が女の子嫌いって噂で聞いたんだけど……。

それって、本当のことなのか気になって。

それに、もし女の子が嫌いなら、どうして同居のこと断らなかったのかなって」



急にこんなこと聞いちゃって、変に思われるかもしれないけど、これから一緒に暮らしていくんだし、やっぱりちゃんと確かめたい。



かと言って、本当に女の子嫌いって言われたら……ショックだよね。



どんな答えが返ってくるのか、ドキドキしながら待ってると、迷いのない瞳が私を見ていた。



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