溺愛王子とヒミツな同居
★2人だけの秘密-大翔side-
まりやとの同居生活がスタートして3日目。
帰る支度をしていた俺のところに、担任の谷山先生がやってきた。
「おーい、ヒロ~!」
「ここ学校ですけど、谷山先生」
「俺とお前の仲だろ。堅いこと言うなよ」
他の生徒の前ではきっちりしてるくせに、なんで俺と話す時はこんなにユルいんだよ。
「教師がそんなことでいいのかよ、悠二」
「うわっ。お前こそ、担任の俺に呼び捨てかよ。
しかも、下の名前だし」
「うるせーぞ。言っとくけど、当分助っ人とか無理だからな」
そういう誘いだろうとわかっていた俺は、先に断りを入れる。
それにギョッとして、持っていたクラス名簿で肩をトントンと叩いた。
「んだよ、冷たいなぁ、松坂は」
「俺にも色々あるんだよ」